パーム油はアブラヤシの実の果肉から取れる植物性の油です。アブラヤシは西アフリカの熱帯地域原産の植物で、19世紀半ばにアジアの熱帯地域にプランテーション用に移植されました。
一般的にアブラヤシは収穫してすぐに搾油する必要があるため、その多くは、油を絞る工場を備えた大規模なプランテーションで栽培されています。
化粧品や洗剤だけでなく、スナック菓子やカップラーメンなど、パーム油を使用した製品は私たちの身の回りに数多く存在しています。

- アブラヤシの木

- アブラヤシの実
世界のパーム油の85パーセントはインドネシアとマレーシアのパームプランテーションで生産されています(Oil World 2008)。
パームプランテーションを安定して経営するためには最低でも3000ヘクタールの土地が必要であるといわれていて、これらの地域ではプランテーションの土地を確保するために、生物多様性の豊かな熱帯雨林が伐採され、大規模農園が作られています。今後もさらなる拡大計画があるため、熱帯雨林の消失は悪化する一方です。

- 伐採された熱帯雨林

- 見渡す限りのアブラヤシ(熱帯雨林を伐採した後に植えます)
プランテーション開発によって森林が失われると、その地域に生息する80%以上の動物が失われるといわれています。熱帯雨林には稀少な動物が多数生息していますが、オランウータンやスマトラサイなどは絶滅が危惧されています。
オランウータンは一生のほとんどを熱帯雨林の木の上で過ごし、木の実、皮などを食べて暮らしているので、森がなくては生きていくことができないのです。森林をプランテーションへ転換したことによる影響や違法な密猟や密輸で過去100年の間に90%も減少してしまいました(WWFジャパン「オランウータンに迫る危機」)。

- リハビリテーションセンターのオランウータン
プランテーションの開発がなされる土地の多くは、先住民族が暮らしたり、利用してきた土地や森林です。先住民族の人たちはたとえ正式な土地権利の書類を持っていなかったとしても、長年利用してきたということで、その土地を利用する権利が認められています。しかし実際には、事前の説明や協議が行われないまま開発が進められることも多く、土地をめぐる先住民族と開発企業の間で激しい対立がおこり、死傷者がでる事件も起こっています。(日本インドネシアNGOネットワーク「アブラヤシ・プランテーション 開発の影」)

- ロングハウスで生活をするプナンの人々

- 土地の開発に抗議するプナンの人々
アブラヤシの栽培では、先進国の一部では使用を禁止されている除草剤などが使用され、労働者や周辺住民に健康被害をもたらしています(2009年2月1日ロイター)。特に、軽作業の農薬散布を担当する多くは女性労働者で、鼻血、目・皮膚・つめの障害、不妊や生まれた子どもの障がいなどが起こる危険も指摘されています。

- 薬剤を注入し枯らしたアブラヤシ

- 農薬散布を行う女性
プランテーションで働く労働者の環境は劣悪で、1日働いても1000円程度の低賃金労働です。アブラヤシは収穫した実の重量によって収入が変わってくるので、収穫を多くするために家族総出で収穫にあたり、児童労働の問題も指摘されてきています。特に、移住労働者の家族はプランテーションの中で生活をしていて、その子どもたちは学校に行くことなく、収穫の作業などを行っている可能性があると指摘されています。
(unicef レポート
)

- 落ちているアブラヤシの実を拾い集める子どもたち
- Q.今までのソープとどこが違うのですか?
- ラッシュの石ケン素地に使われていたパーム油を、レープシード油(なたね油)とココナツ油(成分表記はヤシ油)に変更しました。
- Q.パーム油を使わないことで、ラッシュが目指しているものは何ですか?
- パームプランテーションをこれ以上増やさないこと、熱帯雨林をこれ以上破壊しないことです。
そのために、私たちはパームの使用量を今よりも減らす努力をします。
ラッシュジャパンでは、石ケン素地にパーム油を使用しないことによって、1年間で約200トンのパーム油の使用を削減できると考えています。
また、ラッシュがこの現状を広くキャンペーンすることで、あまり知られていなかったパームプランテーションの問題をたくさんの人に知ってもらうことで、私たちと一緒に考えてもらいたいと思っています。 - Q.ラッシュの商品にはパーム油は一切使われていないのですか?
- グリセリンや植物由来の界面活性剤(ステアリン酸ナトリウムなど)など一部の原料については、現在もパーム(アブラヤシ)から作られているものを使用しています。パーム油を使用していないものを買い付けることがとても難しい原材料もありますが、ラッシュジャパンでは少しずつ環境や人に配慮した原材料に切り替えていく努力をしています。なお、イギリスのラッシュではグリセリンもパーム(アブラヤシ)由来ではないものを使っており、日本でもいずれは切り替えて行きたいと考えています。
- Q.ラッシュの商品には「ヤシ油」とかかれているものもありますが、パーム油とは違うのですか?
- ヤシ油はココナツオイルともよばれ、ココヤシから採取する植物性油脂で、パーム油はアブラヤシから採取される植物性油脂です。
- Q.使用感は変わりませんか?
- 今まで同様に香り豊かなソープをお楽しみいただけます。
- ※パーム油やパームプランテーションについてもっと知りたい方は
- ◆FoE Japan 「パーム油と森林 〜プランテーション拡大の影響〜」
◆WWFジャパン 「オランウータンについて」
◆日本インドネシアNGOネットワーク(JANNI)発行
「アブラヤシ・プランテーション 開発の影 〜インドネシアとマレーシアで何が起こっているか〜」

































